星を見せる会社「ビクセン」おうちで月や星を見よう!レンズの先の感動をすべての人に。


星を見せる会社「ビクセン」おうちで月や星を観よう!レンズの先の感動をすべての人に。

1年のうちで一番星がきれいに見えるのが冬。これから冬にかけて星空を眺めるのに絶好の季節になります。「星を見せる会社」として知られる天体望遠鏡や双眼鏡などの光学機器メーカー「ビクセン」を取材しました。

▲ビクセンショールームのスタッフのみなさん。所沢市本郷のショールームを訪ねお話を伺いました

取材:2021年9月 成田知栄子


「ビクセン」の社名の由来は…!?

▲埼玉県所沢市東所沢にあるビクセン本社   ※(株)ビクセン提供

 

「ビクセン」といえば、親しみを感じている所沢市民が多いのではないでしょうか?
「ビクセン」は、東所沢に本社と工場、ショールームがあり、2019年に70周年を迎えた歴史ある総合光学機器メーカーです。
まずは、「ビクセン」の会社の変遷からご紹介!

「ビクセン」の創業者は土田耕助氏。1949年に個人営業として光学機器の卸販売をしていたそうです。光学製品の需要が高まり1954年に「株式会社 光友社」を創設。欧米向けの輸出も手掛け、1966年に天体望遠鏡の製造もはじめました。この時に海外でも親しまれるようなブランド名をと社員に公募して採用されたのが「ビクセン」だったとか。

社員の案で決まった「ビクセン(Vixen)」という名前。実は、「ビクセン」は、アメリカの有名なクリスマスの詩「A Visit from Saint Nicholas」の中に登場するサンタクロースが連れているトナカイの名前に由来するそうです。サンタが子どもたちを幸せな気持ちにするプレゼントを持ってくるように、「お客さまに幸せを届ける会社でありたい!」、そんな願いが社名に込められています。

「ビクセン」が本社を今の東所沢に構えたのは1985年のこと。その翌年にハレー彗星(すいせい)が地球に大接近する〝彗星ブーム〟で「ビクセン」の天体望遠鏡が大ヒットしました。

▲本社の向かい側にある工場の様子。職人さんたちが1つ1つ手作業で仕上げています。また天体望遠鏡は末永く愛用されるため、メンテナンスや修理も行っています

「星を見せる会社」をビジョンに掲げて…

「星空観察会」で思い浮かぶのは、所沢では毎年夏恒例の「ところざわ星空フェスティバル」ではないでしょうか。または、10年以上も前から市内の小中学校で開かれている「星空観察会」を思い出す人もいるかもしれません。いずれも地元企業「ビクセン」が地域貢献活動の一環として行っているものです。

▲「ところざわ星空フェスティバル2015」の様子。コロナ前までは毎年所沢市で開催され、多くの家族連れが訪れていました ※(株)ビクセン提供

 

レンズの先に見える星の神秘的な輝きに感動し、「今見えている星の光は、何百年も前に発せられたもの」というスケールの壮大さを感じる体験が、子どもたちの世界観や視野を広げたり、それをきっかけに自然科学に興味を持ち始めたという人も少なくありません。

このビクセンの活動は、現在の8代目社長の新妻和重さんが「もっと星が好きになってくれる人を増やしたい」と『星を見せる会社』というビジョンを掲げ取り組んできたものです。

その「星を見せるイベント」は、コロナ禍前までは全国で年に200回も開催されていたほど好評で、「星空観察会といえばビクセン」というイメージが定着しています。

 

▲株式会社ビクセンのイベント事業の紹介動画をご紹介します

 


「宙ガール」全国に星空ファンが増加!
星空観察がレジャーとして普及!

天体望遠鏡、天文ファンというと、男の子の趣味というイメージが強いかもしれません。ビクセンは、星空を見る感動を幅広く伝えていきたいと、「宙(そら)ガール」という造語を流行させ、女子向けの星空イベントを行うほか、星グッズなども商品企画し、老若男女の幅広い層の星空ファンを増やしてきました。

▲「宙(そら)ガール」というブランドを掲げ、女子向けの観察会やイベントを展開。天体好きの女性ファンも増やしてきました。「ガールズ宙キャンプイベント」(写真上)星空観察会にも多くの女性の参加がみられます(写真下) ※(株)ビクセン提供

 

ビクセンの「星空観察会」をサービスで取り入れたリゾート地のホテルでは、観察会を目的に宿泊客が増えたというケースもあり、「星を見ること」が1つのレジャーとして定着しています。


おうち時間は星空の癒しを楽しむ
家族でベランダ観察会が人気!

▲ビクセンの広報担当の神山美穂さん。ショールームでビクセン商品について教えていただきました

 

「ビクセン」が、これまで十数年間、星空イベントで「星空ファン」を増やしてきた効果が、コロナ禍になって現れました。

開催できるイベント数は激減した一方、「家族で星空を見よう」とおうち時間を楽しむ癒しアイテムとして、天体望遠鏡が売れているそうです。

同社広報担当の神山美穂さんによると、緊急事態宣言が出はじめたことから家のベランダなど家族で星の観察を楽しみたいという需要が多くなり、一時、欠品もでるほどだったとか。

神山さんのお薦めは、初心者も扱いが簡単な天体望遠鏡で、一番の売れ筋の「ポルタⅡA80Mf」。「ビクセンオンラインストア」でも購入できます。

ポルタII A80Mf


秋は月も見ごろ!
レアな月食を見ませんか?

▲2021年11月19日の部分月食のイメージ図 ※(株)ビクセン提供

 

この秋、月の観察でのお薦めは、11月19日の〝部分月食〟。
月の直系の97.8%までしか欠けない、〝ギリ皆既じゃない月食〟。この部分月食は、天体望遠鏡はもちろん双眼鏡でも観察できるそうです。

天体望遠鏡も双眼鏡も、通販サイト「ビクセンオンラインストア」から購入できますが、一体どれを選んだらいいのでしょうか?

神山さんにお聞きしました。

▲大きくしっかり見たいのなら、手ブレ防止機能のある双眼鏡。月の観察だけでなく、大きなコンサート会場でアイドルタレントの表情までしっかり見たいというファンの御用達にもなっているそうです

 

「双眼鏡なら直径の大きいレンズ(30mm~50mm)がたくさんの光を取り入れることができるので夜空を見るのに適しています。さらにレンズのコーティングも重要で、フリーマルチコートやPFMコートと書かれているものを選ぶとよいですね。倍率は手持ち見る場合は6~8倍でも十分です。でももっと大きく観たい場合、手ブレ防止機能がついた双眼鏡をお薦めします」。

▲手ブレ防止用の双眼鏡 (防振双眼鏡 ATERA H12×30)

 

手ブレ防止の双眼鏡

▲星や月を観察するのに適した双眼鏡はこんなにたくさんの種類があります!

 

様々なタイプの双眼鏡

望遠鏡は、先ほどもご紹介した初心者でも取り扱いが簡単な「ポルタII A80Mf」。お子さんでも操作しやすいのが特徴です。

「天体望遠鏡は市場でもいろいろありますが、三脚も含め全体的につくりがしっかりしている点も購入する際の大事な要素です。天体望遠鏡は倍率が高いので、少しグラつくだけでも見えづらくなります。『ポルタII A80Mf』は、しっかりとした三脚付きの経緯台がセットになっていますので、初心者からベテランまで幅広く楽しめます」と神山さん。

 

▲ 天体望遠鏡 ポルタIIA80Mfもショールームに展示されています

 

天体望遠鏡は、製品ライフサイクルが長いことが特長で、一度購入すると30~40年と長く愛用する人も多いそうです。「ビクセン」の望遠鏡は、メンテナンスや修理もきくので、購入する場合は、末永く使うことを考えて選ぶというのもポイントになります。

ネットから購入できますが、ショールームで実際のものを見ながら選ぶこともできます(要事前予約)。今年の秋冬のおうち時間のアイテムにいかがですか?
※ショールームの事前予約の詳細はサイトでご確認ください

 

ビクセンオンラインストア

取材:2021年9月成田知栄子


株式会社ビクセン
天体望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡などの光学機器や星空関連グッズの製造・販売
埼玉県所沢市本郷247番地(ショールーム)
代表取締役社長 新妻和重

ホームページ https://www.vixen.co.jp/


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